米議事堂襲撃事件、乱入の女性射殺した警官がインタビュー番組出演 「数え切れぬ命救った」
群衆が近づく中、銃をホルスターから引き抜いた。「ぎりぎりのところまで、命令に従ってくれるよう願っていた。残念ながらそうはならなかった」(バード氏)
バビットさんは退役軍人で、ネット上の陰謀論の集合体「QAnon(キューアノン)」の支持者でもあった。トランプ氏はFOXニュースとのインタビューでバビットさんを「素晴らしい女性」と称賛する一方、警官によって頭部を撃たれたとの誤った発言をしていた。
また複数の共和党議員は、バード氏がバビットさんを「待ち伏せて」、冷酷に「処刑した」とする誤解を招く言説を振りまいている。
これに対しバード氏は、政治的意図で行動したわけではないと反論。「自分の仕事をしただけだと理解してほしい」「脅威と危険が議員らに迫っていた。ただ真実が語られるのを望んでいる」と訴えた。
多くの陰謀論は議会警察や捜査官らの透明性の不足から勢いづいた。警察が銃で相手を死亡させた場合、氏名が公表されるのが一般的だが、バード氏の氏名は一度も公表されなかった。結局、バード氏が自ら名乗り出る形となった。
身元非公表の対応は銃撃者探しに新たに火をつけ、トランプ氏の集会でも最近取り上げるようになった。右派のウェブサイトではバード氏の名前が挙がり、バード氏や家族のもとに殺害の脅迫や人種差別的な脅しが届いていた。