コロナ治療目的のイベルメクチン使用に米CDCが警告、服用で重症例も
イベルメクチンに関する毒物対策センターへの電話相談も、パンデミック前の3倍に増えている。
感染を防ぎたいと畜牛用のイベルメクチンを服用した大人が9日間の入院を強いられた症例や、新型コロナウイルス感染の治療のためにインターネットで購入し、1日5錠を5日間飲んで入院した症例もあった。
CDCは医師に対し、新型コロナウイルス感染症の患者に対するイベルメクチンの使用は承認されていないと強調。臨床試験では、同感染症の治療効果を裏付ける十分な証拠は認められていないとした。実際に効果があるかどうかを見極めるためには、さらなる臨床試験が必要とされている。過剰に服用すれば胃の障害や神経障害、けいれん、見当識障害などの症状を引き起こし、昏睡(こんすい)状態や死亡に至ることもある。
CDCは新型コロナウイルス感染症の発症や重症化、死亡を防ぐには、治療ではなくワクチン接種が最も安全で効果的な方法だと注意を促している。