米フロリダ大学、教授陣への政治的圧力を調査 コロナ関連データの消去要請か
(CNN) 米フロリダ大学の教授陣が新型コロナウイルス関連の研究データをめぐり、外部から政治的な圧力をかけられたとの疑惑などについて、大学側が本格的な調査に乗り出した。
ノートン副学長が10日、教授陣と職員らへのメールで発表したところによると、新型コロナの研究データが消去されたと伝えられた件で、研究公正を定めたルールへの違反があった可能性を調べている。副学長は調査結果を公表すると示唆する一方、その時期は明記していない。
同大学の教授会が6日に出した報告書は、新型コロナの研究で協力した州当局との関係に問題が生じたと指摘。データ消去を求められ、データの入手や分析、研究結果の公表を妨害されたために、パンデミック期間中に教授陣が科学的知見を提供することが困難になったと述べている。
これに対し、デサンティス知事の報道官は、知事が大学内部の問題に介入することはないと主張。知事室がフロリダ大学の教授らに対し、州の政策を批判しないよう指示した事実もないと強調した。
フロリダ大学では最近、有権者の権利をめぐって州当局が訴えられた裁判で、教授3人が証言を阻止されたことを受け、学問の自由に関する調査が実施された。6日の報告書は、この調査に基づいてまとめられた。