車内で暴言・暴行、22歳乗客が入院 米NY地下鉄
(CNN) 米ニューヨーク市内を走る地下鉄の車内で、22歳の乗客が同性愛者を中傷する暴言を浴びせられて暴行される事件があり、ニューヨーク市警ヘイトクライム(憎悪犯罪)特別捜査班が捜査に乗り出した。
警察によると、被害者は3月19日午後、マンハッタンを走る地下鉄の車内で近寄って来た加害者に暴言を浴びせられ、唾(つば)を吐きかけられた。
警察は動画を公開し、この暴行に関与した人物の特定につながる情報の提供を呼びかけている。
警察によると、加害者は被害者の向かいに座り、「催涙スプレーを持ってくるんだった」と言って唾を吐きかけた。続いて被害者の髪をつかみ、同性愛者を中傷する暴言を吐きながら、顔や頭を何度も殴ったとされる。
被害者は頭部に裂傷を負って病院に搬送された。容体は安定していたという。
ニューヨークの地下鉄ではこの1年の間に犯罪が急増し、市民の間で不安が高まっている。ニューヨーク市警の統計によると、今年に入って届け出があった地下鉄での犯罪被害件数は、前年同期より70%増加した。
ニューヨーク市のエリック・アダムス市長は今年2月、地下鉄での犯罪やホームレス問題への対策として、警官やソーシャルワーカーを配備する計画を発表している。