「1000年に一度の豪雨」 ハリケーン直撃の米フロリダ
(CNN) 大型のハリケーン「イアン」は、記録的な高潮と破壊的な強風を伴って28日に米フロリダ州に上陸した。しかし、ハリケーンが陸上を進むにつれて、最も脅威となったのは豪雨だった。
レーダーでは、フロリダ半島のポートシャーロットからオーランドまでの広い範囲で、わずか12〜24時間で約305ミリを超える雨が降ったと推定されている。米海洋大気庁(NOAA)のデータによると、最も被害の大きかった地域では1000年に一度の降雨量を記録した。
1000年に一度の降雨とは、通常の環境では平均的に1000年に一度しか起こらない激しさを伴う雨を指す。ただ、気候変動で気温が上昇するにつれ、豪雨は珍しいものではなくなってきている。暖かい空気はより多くの水分を保持でき、これが歴史的な大雨が起こりやすい原因となる。
ハリケーンの目が上陸した地点からすぐ北に位置するプラシーダでは28日、12時間の雨量が381ミリを超えた。これはプラシーダの1000年に一度の降雨量とされる355ミリを上回っている。
州中央部タンパの東に位置するレイクウェールズでは24時間で432ミリ近い雨が降り、1000年に一度の降水量とされる426ミリを上回ったという。
その他、ウィンターパーク(12時間で304ミリ)、ノースポートとミャッカシティ(同355ミリ)など、レーダーによる推定で1000年に一度の豪雨に見舞われた可能性が高い場所が数カ所ある。