トランプ氏一族企業に罰金2億円、脱税などで先月有罪評決
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク州の裁判所は13日、約10年にわたり脱税スキームを運用したとして、トランプ前米大統領一族が経営する複合企業「トランプ・オーガニゼーション」に罰金160万ドル(約2億円)の支払いを命じた。
トランプ氏の関連企業「トランプ・コーポレーション」と「トランプ・ペイロール・コーポレーション」の2社は先月、脱税や事業記録の改ざんなど17の重罪で有罪評決を言い渡されていた。
ニューヨーク州法では、企業に対する罰金の最大額を約160万ドルと定めている。トランプ・オーガニゼーションはこの額を容易に支払うことができる。
検察は判事に対し、トランプ・オーガニゼーションに最大額の罰金の支払いを命じるよう要求。一方で、数十億ドル規模の企業である同社にとって罰金が「わずかな影響」にとどまることも認めた。
ニューヨーク州連邦地検の検事、アルビン・ブラッグ氏(民主党)はCNNの取材に、トランプ・オーガニゼーションに対する罰金は重要だとの見方を示しつつも、違法行為を行った企業への罰金を引き上げるよう議会に求めた。
トランプ・オーガニゼーションの企業2社は14日以内に罰金を支払う必要がある。
ニューヨーク州法に同社の解散を命じる仕組みはないため、会社が解体される可能性はない。有罪評決で個人が収監されることもない。ただ、重罪の有罪評決が下ったことで、トランプ・オーガニゼーションの評判や、事業を行ったり融資や契約を取得したりする能力に影響が出る可能性はある。