ホワイトハウス、ペンス氏に謝罪要求 同性愛の運輸長官めぐるジョークで
(CNN) 米ホワイトハウスは13日、ペンス前副大統領が夕食会でのスピーチで、同性愛を公表しているブティジェッジ運輸長官を侮辱したとして、正式に謝罪を求めた。
ペンス氏は11日、首都ワシントンで開かれたジャーナリスト団体「グリディロン・クラブ」の夕食会で、ブティジェッジ氏が2021年に双子の赤ちゃんを養子にした際、2カ月間の育児休暇を取ったことをジョークの種にした。
ブティジェッジ氏が「マタニティー休暇(母親の産休・育休)」を取っている間に何千人もの旅行者が空港で足止めされ、空の便がまひし、航空機が空中衝突しかけるなどのトラブルが続発したと指摘。「人類史上初めて、自分が子どもを持ったために周り中を産後うつに陥れた人物だ」と揶揄(やゆ)した。
ホワイトハウスのジャンピエール報道官は声明で、ペンス氏のジョークは産後うつに苦しむ女性たちを決めぜりふに使っていることもさらに問題だと主張。女性や性的少数者には尊厳ある扱いと敬意を受ける権利があり、ジョークは「侮辱的で不適切」だったとして、謝罪を求めた。
ブティジェッジ氏の配偶者、チャステン氏は13日午後、ペンス氏にあてたツイートで、自分の孫が未熟児で生まれて保育器に入れられ、小さな手で指を握られたらどうするかと問い掛けた。
一方でペンス氏の首席補佐官だったマーク・ショート氏は13日、バイデン政権は差別狩りに迎合せず、銀行破綻(はたん)や列車脱線などの重大問題に集中するべきだと主張した。
ペンス氏は夕食会のスピーチで、バイデン氏や共和党の大統領選候補者、さらにはトランプ前大統領に対しても批判を展開した。