ユダヤ人団体が全米で抗議デモ、即時停戦とパレスチナ人の公正訴え
(CNN) 死亡したパレスチナの子どもたち。動かなくなった子どもを抱きかかえて泣き叫ぶ親たち。SNSを見たユダヤ教指導者アリッサ・ワイズ師の目に、そんな映像が次々に飛び込んできた。
ワイズ師もまた、パレスチナ自治区ガザから次々に流れてくる残虐な光景に衝撃を受けていた。ガザでは一般市民が2週間以上に及ぶイスラエルの包囲と爆撃にさらされている。
ガザのパレスチナ保健省によると、これまでの空爆で子ども1900人を含むパレスチナ人4600人以上が死亡し、少なくとも1万4000人が負傷した。国連人道問題調整事務所によれば、140万人は避難民となった。
平和を求めるユダヤ人団体「ジューイッシュ・ボイス・フォー・ピース」の委員を務めるワイズ師は、今月7日のハマスによるイスラエル奇襲攻撃に感じたのと同じ悲しみと恐怖を感じている。イスラエル国防軍によると、この攻撃では市民や兵士1400人以上が死亡し、200人あまりが拉致されて人質になった。
ワイズ師をはじめとするユダヤ系米国人の平和運動家は、別のユダヤ人団体から反イスラエル的だと非難されながらも、即時停戦を訴えている。
18日には数千人のユダヤ人や賛同者が米連邦議会議事堂でデモ行進を行い、パレスチナの旗を掲げてパレスチナの権利支持を表明した。ワイズ師は数百人の活動家を率いて議事堂の建物の中で座り込みを行った。この行動は、イスラエル・パレスチナの紛争の公正かつ平和的解決を求める米国の2大ユダヤ人団体が組織した。
20人あまりのユダヤ教指導者が率いる座り込みでは、参加者がユダヤ教の宗教行事で使う羊の角の楽器ショファルを吹き鳴らし、ガザで苦しんでいるパレスチナ人の証言を共有した。シャツには「我々の名を使うな」の文字が、横断幕には「停戦」の文字が描かれていた。