ウクライナにロシア領限定攻撃容認、「非常に有益」 オースティン米国防長官
(CNN) オースティン米国防長官は6日、ウクライナ軍に米国製兵器でロシア領内を限定攻撃することを容認した新たな方針に触れ、「今後のウクライナにとって非常に有益」になるとの認識を示した。
CNNの番組で述べた。「我々が行ったのは、ウクライナに反撃能力を与えることだ。ウクライナ軍を攻撃するロシア兵に反撃し、ウクライナ人に砲火を浴びせる火砲を排除する能力を与えた」としている。
オースティン氏はフランスのノルマンディーからCNNの取材に応じた。第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦(Dデー)から80年の節目に合わせ、米国のバイデン大統領やブラウン統合参謀本部議長のほか、フランスのマクロン大統領や英国のスナク首相、カナダのトルドー首相を含む20人以上の国家元首が集結した。
オースティン氏の発言に先立ち、バイデン氏はウクライナに米国製兵器でロシア領内を攻撃することを容認していた。ただし、攻撃対象はロシア軍が戦力を重点投入するハルキウ国境付近の目標に限定した。
オースティン氏は米国内での支援の退潮ぶりについて聞かれ、連邦議会による対ウクライナ支援法案の可決には時間がかかったものの、民主、共和両党内に「ウクライナに対する強力な支援」が存在するとの見方を表明。また、ロシアのプーチン大統領はウクライナにとどまらず、他にも侵攻行為を続けるだろうと警鐘を鳴らした。
バイデン氏も6日、米ABCニュースの取材に、プーチン氏は「まともな人間ではない。独裁者だ」との痛烈な批判を展開した。