イスラエル音楽祭での犠牲者追悼展に抗議デモ ニューヨーク
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘をめぐり、米ニューヨークで10日夜、親パレスチナ派がデモを実施し、イスラエル人の犠牲者を追悼する展示会に抗議した。
デモの標的となったのは、イスラエル南部で昨年10月7日、イスラム組織ハマスの襲撃を受けた野外音楽祭で死亡した260人以上のイスラエル人を追悼する展示会。
主催団体の報道担当者はCNNに、「何百もの失われた命を追悼する展示会の外でこのようなデモが起きたことは不条理」で、「すべての関係者にとって本当に心の痛む」事態だったと話した。
抗議デモはこの日、市内各地の美術館、博物館で展開された。デモを率いた親パレスチナ団体はX(旧ツイッター)を通し、各自が自主的に行動した後、午後5時に市中心部の広場「ユニオンスクエア」に集合するよう呼び掛けた。
別の投稿では「道路を埋め尽くし、地下鉄を占拠し、音楽祭の追悼展を閉鎖させた」と宣言した。
ニューヨーク市警によると、デモの参加者が多数拘束され、このうち23人は刑事裁判所への出頭を命じられたうえで釈放された。
アダムス市長は「平和を唱えるニューヨーク市民が、ハマスやイスラム教シーア派組織ヒズボラの旗を振る者と並んで立つことがあってはならない」と述べて、デモを批判した。
ホワイトハウスのベイツ副報道官は声明で、「理不尽で無情」なデモだと非難した。
追悼展はデモの影響を受け、より多くの来場者を迎えるためとして、22日まで延長された。