米・ウクライナ、二国間安全保障協定に署名へ 10年間の支援約束
(CNN) 米国とウクライナは13日、イタリアで開催される主要7カ国首脳会議(G7サミット)の合間に二国間安全保障協定に署名する予定であることがわかった。事情に詳しい複数の関係者がCNNに明らかにした。
この協定で米国は今後10年にわたり、ウクライナ軍の訓練の継続、武器や軍備の生産における協力強化、軍事支援の継続、情報共有の拡大を約束する見込みだ。
関係者によると、この協定は「行政協定」になるとみられる。条約ほど正式なものではなく、将来の大統領に対して必ずしも拘束力を持つわけではない。
米国家安全保障会議(NSC)のカービー報道官は11日、バイデン米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領がサミットの開催中に会談すると述べた。米国はロシアの凍結資産を活用してウクライナの戦後復興に充てる措置を発表する見通し。
米国とウクライナが署名するとみられる協定は、ウクライナが英国、フランス、ドイツなど14の同盟国と締結済みの二国間協定に類似するものだ。情報筋の1人によると、米国との協定は15番目となり、17カ国が同様の協定の締結に向け取り組んでいる。
協定の内容に詳しい関係者によると、協定の一環として米国はロシアによる攻撃後ただちにウクライナと協議し、次の措置を決定することを約束する。英国、フランス、ドイツはロシアの攻撃後24時間以内にそのような協議を行うことを定める条項も盛り込んだ。
米国との二国間協定には、新たな攻撃があった場合にウクライナを軍事的に防衛することを約束する相互防衛条項は含まれない。これは他の同盟国との協定も同様だ。ゼレンスキー氏は二国間協定を歓迎しているが、北大西洋条約機構(NATO)の完全加盟に代わるものではないと繰り返し述べている。NATOは第5条で集団的自衛権の行使を定めている。