悲鳴を聞いてとっさの行動、テコンドー一家が女性救う 米テキサス州
(CNN) 米テキサス州ヒューストン郊外でテコンドー道場を経営する一家が、悲鳴を聞きつけて現場に駆け付け、性暴行被害に遭いそうになっていた女性を救う出来事があった。
女性を救ったのは全員がテコンドーをたしなむサイモン・アンさん(20)の一家。同州ハリス郡保安官によると、19日に道場の隣にある店から女性の叫び声が聞こえたため、店に飛び込んで女性を暴行しようとしている男を発見。男を取り押さえて駆け付けた警察に引き渡した。
アンさんが21日、CNNに語ったところによると、一家は昼休みから戻って道場の駐車場に車を止め、父親が車を出たところで「大きな悲鳴」が聞こえた。2回目の悲鳴は「ホラーのような絶叫」で、家族全員が聞いたという。
父親のハンさんを先頭に一家で隣の店に駆け付けると再び悲鳴が聞こえた。ドアを開いて店の奥の従業員室に飛び込んだところ、女性の上に覆いかぶさって手で口をふさいでいる男がいた。
「本能的に女性を救った」とアンさんは言う。「男が女性に何をしようとしているのかは分からなかった」「父はただ、男を引き離して建物の隅に押さえつけた」
ハンさんは男との乱闘でひっかかれたりかまれたりしたものの、大丈夫だったとアンさんは話している。
19歳の容疑者は、女性の首を絞めてけがを負わせたなどとして性的暴行未遂の罪に問われている。
CNN提携局のKHOUによると、アンさんの姉のハンナさん(22)は母親と一緒に被害者の女性を道場に連れて行き、もう大丈夫だと安心させようと努めた。
父親は、「私の人生はテコンドー」「家族のことを誇りに思う」とKHOUにコメントしている。
保安官は善意で他人を守ってくれた一家に感謝の意を表した。