イラン、1〜2週間で核爆弾1個分の高濃縮ウラン取得 米国務長官

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米国務省で発言するブリンケン国務長官/Celal Gunes/Anadolu/Getty Images via CNN Newsource

米国務省で発言するブリンケン国務長官/Celal Gunes/Anadolu/Getty Images via CNN Newsource

(CNN) ブリンケン米国務長官は27日までに、イランが核爆弾1個を製造するのに要する核分裂性物質を取得できる「ブレークアウト・タイム」と呼ばれる期間に触れ、「おそらくは1〜2週間」との見方を示した。

米政府当局者がこれまで明かしたこの期間の中では最短となっている。イランは核開発を続けており、ここ数カ月では高濃縮ウランを増産する措置も講じていた。

長官は米コロラド州で開かれた安全保障関連フォーラムで、イランと欧米諸国などが結んだ核合意が破綻(はたん)したため核分裂性物質を獲得できる期間は以前の少なくとも1年から1〜2週間に縮んだと指摘。

イランは核兵器自体は製造していないが、「我々が極めて注意深く追いかけている問題になっている」とした。イランの核兵器の保持を阻止するのが米国の政策とし、バイデン政権は外交努力を通じてこの事態の発生防止を試みているとも続けた。

米国防総省当局者は約1年前、イランのブレークアウト・タイムに関し「約12日間」とも予測していた。

核合意についてはトランプ前政権が2018年に離脱を発表。バイデン政権は核合意の再開を図るためイランと1年以上の間接的交渉を進めてきた。

しかし、この努力は22年後半になり頓挫(とんざ)。イランの未申告の複数の施設で説明できないウランの痕跡が見つかり、国際原子力機関(IAEA)による査察に関し同国が「不合理」な要求をしていることに米国が反発したのが原因だった。

イランのペゼシュキアン次期大統領は、西側との接触を受け入れる意向を示唆している。ただ、米国務省高官はCNNの取材に、核合意への復帰があり得るとはもはや考えていないとの不信感を表明。話し合いの決裂以降、イランは問題を拡大かつこじらせる多数の行動を起こしてきたと断じた。

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