トランプ氏は「チェックされない権力」求めている　ハリス氏が批判

（ＣＮＮ） 米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領は２３日、共和党候補のトランプ前大統領について、「チェックされない権力」を求めていると批判した。ハリス氏の今回の発言は、トランプ政権時に大統領首席補佐官を務めたジョン・ケリー氏がトランプ氏について、「ファシストの一般的な定義」に当てはまるほか、「ヒトラーに仕えていたタイプの将軍」を求めていたと言及したことを受けたもの。

ハリス氏は、トランプ氏が野放しの権力を望んでいるとし、「１３日後の問題は、米国民が何を望んでいるかだ」と続けた。

大統領選まで２週間を切るなか、ハリス氏は、ケリー氏の発言によって、トランプ氏を最もよく知る人々から、トランプ氏の本当の姿が垣間見えたと指摘した。

ハリス氏は、トランプ氏がヒトラーに仕えていたタイプの将軍を求めていたことについて特に非難した。

ハリス氏は「トランプ氏は合衆国憲法に忠実な軍隊を望んでいない。求めているのは、自分に個人的に忠誠を誓う軍隊、たとえ法律を破ったり、合衆国憲法への宣誓を放棄したりするよう命じても、命令に従う軍隊だ」と述べた。

ケリー氏は米海兵隊の退役大将で、２０１７年から１９年までトランプ氏の首席補佐官を務めた。米紙ニューヨーク・タイムズとの取材では、トランプ氏が「間違いなく独裁者の手法による統治を好んでいる」との見解を示した。またアトランティック誌で確認したところによれば、トランプ氏は米軍関係者に対し、ナチスの将軍たちが第２次大戦中にヒトラーに見せたような服従の態度を自身に示すことを望んでいたという。

トランプ陣営は、トランプ氏がヒトラーを称賛したことはないとし、ケリー氏が話をでっち上げているとして非難した。