米旅客機衝突事故、「生存者いない見通し」 28人の遺体収容
(CNN) 米首都ワシントン近郊で発生した民間旅客機と軍用ヘリの衝突事故から一夜明けた30日、旅客機とヘリが墜落したレーガン・ナショナル空港近くを流れるポトマック川では捜索救助活動が続けられた。当局は生存者はいないとの見方を示した。
ワシントン消防当局の責任者は同日午前の記者会見で「救助活動から収容作業へと切り替える段階にある。現時点では生存者がいるとは考えていない」と説明した。
これまでに旅客機から27人、ヘリから1人の遺体を引き揚げたことも明らかにした。
トランプ大統領もホワイトハウスで会見し、「悲しいが、生存者はいない」と述べた。会見の冒頭に黙とうを捧げたトランプ氏は、現場での活動が遺体の収容に移ったと説明。「首都ワシントンにおいて、そして我が国の歴史において暗く耐え難い夜だった」と語った。
情報筋によると、連邦航空局(FAA)は議員らに、これまでのところ民間機のフライトレコーダーとボイスレコーダーはいずれも回収されていないと説明したという。
事故は29日夜に発生した。米アメリカン航空と地域航空のPSA航空の共同運航便だった旅客機と米陸軍のヘリコプター「ブラックホーク」がレーガン・ナショナル空港近くの上空で衝突し、ポトマック川に墜落した。カンザス州ウィチタを出発しワシントンに向かっていた旅客機には乗客60人と乗員4人が搭乗し、ヘリには兵士3人が乗り込んでいた。
同空港は事故を受けて閉鎖されていたが、航空機追跡サイトの「フライトレーダー24」によると、30日午前、離発着が再開された。