シャラ副大統領がシリア政権離脱と反体制派、国営放送は否定
反体制派「地域調整委員会」の報道担当者は、シャラ副大統領の離脱が事実なら、アサド政権の崩壊が極めて早く進んでいることを示唆すると指摘。今後数日内に軍や政権内で新たな離反者が出ることが予想されると述べた。
シリア政府内では過去数週間、高官らの離反が続出。ヒジャブ首相や政府軍の精鋭部隊「共和国防衛隊」のトラス将官らがアサド政権を見限っていた。両者は共に反体制派の大半を占めるイスラム教スンニ派教徒となっている。
シャラ副大統領はヒジャブ首相らと比べ、政府内でより影響力を持つ人物だけに離反が本当ならアサド政権に大きな衝撃を与えるとみられる。シャラ氏はアサド政権や父親のハフェズ・アサド大統領時代を通じて外相を20年以上務め、2006年に副大統領に就任していた。
シャラ氏は、シリア問題の調停に当たる国連とアラブ連盟のアナン合同特使やシリアを訪れる他の外国政府要人との協議の窓口役も務めていた。