中国の都市で暴動、駐車で警官ともめた運転手死亡 多数逮捕
北京(CNN) 中国の国営メディアは20日までに、同国南西部にある瀘州市で17日夕から18日未明にかけ、警官ともめたトラック運転手の男性が死亡したことがきっかけで車両を焼くなどした住民らの暴動が発生、20人が逮捕されたと報じた。
この事件はソーシャルメディア上で流れ、地方政府の説明を疑問視する書き込みもあったが、その後、ネット上で関連記事や情報へのアクセスが遮断された。
市政府の報道担当者の説明を引用した国営紙チャイナ・デーリーによると、暴動は市場へ魚類を運んでいた運転手が駐車禁止場所に車を止め、警官に移動を命じられたのが発端。運転手は警官に悪態を付いて拒否したが、その後、体調の異変を訴え、薬が車内にあると主張した。
警官が薬を見付けられず、現場にいたやじ馬が探し出して運転手に服用させていた。しかし、運転手の体調が悪化、救急チームが到着したものの助からなかったという。
同紙によると、現場には住民ら約1000人が集まり、事態の推移を目撃。その後、群衆の一部が暴徒化して警官や警察車両を襲撃、車5台を焼いた。治安当局の介入で暴動は18日の午前4時までに終息した。
チャイナ・デーリーは当局の説明と異なる情報も伝え、群衆は運転手の死亡は警官の責任と受け止めていたとする同市の医師の証言を紹介。運転手が警官の求めに応じ、車をバックさせようとした際に警察車両と接触。この後、小競り合いが起き、警官が運転手の首を殴った後、倒れたとしている。警官は運転手が病気のふりをしていると判断し、救急車も呼ばずに立ち去ったという。