化学兵器禁止機関、廃棄へ向け約50カ所で査察 シリア
(CNN) シリアの化学兵器の廃棄問題で、今月30日に同国に入り廃棄へ向けた作業に着手する化学兵器禁止機関(OPCW)の査察団が訪れる兵器保管の場所は約50カ所に達することが29日までにわかった。
OPCW当局者が明らかにした。これら場所の一部はアサド政権軍と反体制派武装組織の交戦地区に近く、反体制派の制圧地区の通過が必要な目的地もあるという。
同当局者は、査察団の任務遂行に伴う安全確保を図るため第3国からの部隊派遣を求める可能性にも言及。この部隊の結成にはシリアやOPCWは関与しないとし、当初の規模は20人で首都ダマスカスに拠点を置くと想定した。
国連安全保障理事会は今月27日、シリアの化学兵器を国際管理下で廃棄させる安保理決議案を採決し、全会一致で採択。この決議に先だってOPCWが決定した、シリアの化学兵器廃棄に向けた実行計画を支持するとし、計画に従うようシリアに義務付けた。