母親が娘を売る――カンボジア児童売春の実態

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トーハさんは少女たちの力になるためにソーシャルワーカーを目指すと語る

トーハさんは少女たちの力になるためにソーシャルワーカーを目指すと語る

同国では1日の生活費が2ドルに満たない貧困層が人口の約半数を占める。スワイパー村は特に貧しく、大半の世帯は1日1ドル以下で生活している。船で暮らす水上生活者も多い。

キエウさんの近くに住む親類の一家は嵐で家が損壊し、養殖場の魚も失った。高利貸しからの借金約6000ドルを抱え、取り立てにおびえる毎日だった。娘のセファクさんは13歳で医師の証明を受け、プノンペン市内のホテルで3晩、中国人の男の相手をさせられた。セファクさんの母親はこの男から800ドルの報酬を受け取った。

セファクさん宅の近所で育ったトーハさんは、8人きょうだいの2番目だ。14歳の時、証明書とともにホテルへ送り出された。帰宅後にその相手から呼び出しの電話がかかってくるようになった。母親はこれに応じるよう命じたが、トーハさんはバスルームに駆け込んで手首を切った。友人がドアを破って助けてくれた。

トーハさんはその後送られた同国南部の売春宿で電話を見つけ、友人を通してブルースター氏に助けを求めた。AIMは警察の協力を得てトーハさんの救出を計画する。ところが警察は宿のオーナーと通じていたとみられ、トーハさんたちは直前に別の場所へ移された。トーハさんはすぐにブルースター氏に連絡し、救出チームはこれを手掛かりに無事救出を成功させた。後日、トーハさんの証言は宿の管理者夫妻の訴追につながり、夫妻には有罪判決が下された。

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