シリア犠牲者の遺体に「拷問の跡」、アサド政権が関与か
専門家によると、首の傷はロープのようなもので絞められてできたとみられ、拷問で首を絞められたことをうかがわせるという。
写真はすべて、シリア政権からの離反者「シーザー」(仮名)が提供したもので、報告書はその写真と、シーザーの証言に基づいている。シリアから持ち出された写真は全部で5万5000枚。シーザーはシリア軍警察のカメラマンだったとされ、内戦が始まってからは政権に拘束されて死亡した人の写真撮影を担当、1日50人もの遺体を撮影していたこともあるという。
シーザーは内戦が始まった後に国外に脱出していた親類の男性から接触を受けて写真を提供。やがて身の危険を感じ、反体制派のはからいで、家族と共に密かにシリアを脱出したとされる。
報告書の執筆者の1人、デービッド・クレーン氏は今回の報告について、「政権が大量殺人を行っていることを裏付ける直接的な証拠になる」と話す。
シーザー1人のみの証言をもとにした報告書には疑念が生じる可能性もあるが、クレーン氏はシーザーについて「正直で信頼できる目撃者」と評した。CNNは報告書の写真や書面、証言の信ぴょう性について独自に確認していない。