クリミアが独立宣言、欧米は対ロシア制裁を発表
米国のオバマ大統領はロシアに「これ以上挑発行為を続けても孤立が深まり、国際社会での居場所がなくなるばかりだ」と警告。プーチン・ロシア大統領の側近2人やヤヌコビッチ・ウクライナ前大統領を含む計11人を対象に、渡航禁止や資産凍結の制裁措置を取ると述べた。
このうち、プーチン大統領の側近の1人はロシアのメディアとのインタビューで、「制裁の対象となったことは、私のロシアへの尽力が認められたことを意味する。非常に光栄だ」と語った。
ウクライナのトゥルチノフ大統領代行は17日夜のテレビ演説で、政府は危機の外交解決に全力を尽くすと強調した。その一方で軍に部分的な動員令を出し、「母国防衛のための団結」を訴えた。
ヤツェニュク首相はCNNとのインタビューで、「ロシアはウクライナへ侵攻する可能性が高い」との懸念を表明。「こちらが平和を提案するのに対し、ロシアは戦争を提案している」と非難した。
クリミアと同様にロシア系住民の多いウクライナ東部でも緊張が高まっている。東部の主要都市ドネツク中心部の広場では、数千人規模のデモ隊が「ドネツクはロシアの都市だ」と気勢を上げ、同市でも住民投票を実施するべきだと主張した。