ウクライナ、親ロ派排除に軍投入 銃撃戦の情報も
ウクライナ東部ハリコフ(CNN) ウクライナのトゥルチノフ大統領代行は15日、同国東部の都市で行政庁舎や警察署を占拠している親ロシア派勢力に対し、軍による「対テロ作戦」を開始したと宣言した。東部ドネツク州では銃撃戦の末、軍が飛行場を奪回した模様だ。
トゥルチノフ大統領代行は議会での演説で、軍事作戦の目的は「ウクライナを切り裂こうとするたくらみを阻止することだ」と述べた。同国の暫定政府は親ロシア派に対して、14日までに武装解除に応じなければ実力行使に踏み切ると通告していた。
大統領府の発表によると、軍特殊部隊は15日深夜までにドネツク州北部クラマトルスクの飛行場を親ロシア派から奪回した。飛行場から銃声などが聞こえたとの情報もある。ロシアの国営メディアは死傷者数について「2人が負傷、あるいは4人死亡」と伝えるなど、情報が交錯している。
現地のCNN取材班は、州都ドネツクからほかの都市へ向かうウクライナ軍部隊と路上で遭遇したと伝えた。ウクライナ国旗を掲げ、装甲車20台を連ねた大規模な部隊で、上空にはヘリコプターが旋回していた。
ロシアの国営通信は東部スラビャンスクの親ロシア派市長の話として、同市がウクライナ軍に包囲されたと伝えた。市長は「市内に侵入する動きがあれば阻止しなければならない」と述べたという。