直前に交代の乗員、エイズの専門家も マレーシア機搭乗者
(CNN) エイズ研究に情熱を注いでいた専門家やスポーツ選手、夏休みの旅行を楽しみにしていた一家――。マレーシア航空機17便の墜落は、そんな乗客や乗員の夢や希望を一瞬にして奪った。インターネットには、家族や友人を失った人たちの追悼の言葉があふれている。
オランダのアムステルダムからマレーシアのクアラルンプールに向かっていた同機には、乗客乗員298人が搭乗していた。19日までに判明した国籍の内訳は、オランダ人が193人と最も多かった。
43人のマレーシア人の中には乗員15人と乳幼児2人が含まれる。さらにオーストラリア人27人、インドネシア人12人、英国人10人、ドイツ人4人、ベルギー人4人、フィリピン人3人、カナダ人1人、ニュージーランド人1人が搭乗していた。
男性客室乗務員のサンデュさんは、早く帰宅したいと直前になって勤務を交代し、同機に搭乗していた。
妻のタンさんも同航空の客室乗務員で、今年3月に行方を絶ったマレーシア航空370便に乗務予定だったが、出発前に勤務を交代して惨事を免れていた。
サンデュさんの父親は「運命はあまりに不公平だ」と嘆く。サンデュさんには10歳の息子がいた。妻はフェイスブックにメッセージを寄せた。「あなたは逝ってしまって、もう戻って来ない。安全な旅を祈ります。そちらの方がずっといい場所のはずだから」