CIAのスパイになったアルカイダ戦闘員、CNNに過去を語る

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この女性がイエメンへ渡る時、スーツケースにこっそりと追跡装置が仕掛けられた。しかしアウラキ師が女性にスーツケースを持ち込まないよう指示したことから、作戦は失敗に終わった。「CIAは失敗に腹を立て、その後半年間は連絡を絶たれた」という。

やがてCIAから再び協力依頼があり、アウラキ師の拘束または殺害につながる情報を提供すれば500万ドルの報酬を支払うとの約束が成立した。

米軍は11年、無人機による攻撃でアウラキ師を殺害した。ストーム氏は自身の情報が同師の発見につながったと主張したが、米国側はこれを否定し、同氏は約束の報酬を手にすることができなかった。その後、同氏とCIA、PETとの関係は悪化した。

ストーム氏が半生記の出版を考えていることが分かると、PETからは口止め料として5年間で26万ドルを支払うとの申し出があったという。しかし同氏は、PETが過去に何回も約束を破ったとの理由でこれをはねつけた。

工作員としての危険な日々にはピリオドを打ったストーム氏だが、今後どのようにして生き延びるかが最大の難問だ。かつて同志だった戦闘員らからの脅迫が相次いでいる。シリアで昨年、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が公開したビデオの中には、壁に張った同氏の写真を銃で撃つ場面があった。

「のどを切られるか、首をはねられるか、銃で撃たれるか首をつられるか、あるいは十字架に張りつけにされるか」――ストーム氏は、工作員時代に恐れ続けた処刑の方法を改めて数え上げた。

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