クルド人避難民、20万人に シリア北部にISIS進攻
イスタンブール(CNN) イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に包囲されているシリア北部の町、コバニから隣国トルコなどに避難したクルド人住民は、22日までの4日間で20万人に達したとみられる。英国に拠点を置く非政府組織(NGO)、シリア人権監視団が明らかにした。
トルコのアナドル通信と国連は、大規模な避難が始まった19日以降、13万人の難民がトルコ側へ越境したと報告している。
ただ国連の報道官によると、国境に開設されていた8~9カ所の検問所が2カ所に減らされたため、難民の急増には歯止めがかかったようだ。
越境にともなう手続きにも時間がかかっている。同報道官によれば、新たに避難した住民は国境で荷物検査や健康診断を受け、トルコ国内で身分を示すための証明書を受け取る。子どもたちには予防接種も実施されている。
一方でトルコ側からは連日、クルド人戦闘員が支援に駆け付けている。コバニの当局者は「ISISはイラクなどから戦車や大砲を持ち込んできたが、トルコからの援軍のおかげで2日前から状況が変わり、今はよく応戦している」と述べた。
シリア人権監視団によると、ISISはこの数日間で、クルド人部隊が撤退した地域など計60の村を占拠した。