イラクでISIS関与の人権侵害広がる 国連報告書
トルコ・ガジアンテップ(CNN) 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)と国連イラク支援団(UNAMI)は3日までに、イラクでイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」やその協力組織が広範かつ組織的な人権侵害を行っているとする報告書を発表した。
報告書は7月6日から9月10日まで実施された調査に基づき作成された。人権侵害行為として、市民への直接攻撃や処刑、殺人、誘拐、女性や子どもに対する強姦(ごうかん)などの性的・肉体的暴力、強制的な子どもの徴兵、基本的自由の否定などが見られたと報告。また宗教や文化上重要な場所の破壊や略奪行為などもあったと述べた。
具体的には、ISIS戦闘員を供応することを拒否した女性が頭部を銃撃された例や、同組織への忠誠を拒絶したスンニ派の人物の処刑、シーア派のモスク(イスラム礼拝所)への自爆攻撃などの事例などを挙げて、人権侵害の実態を明らかにした。