「拷問」は状況次第で容認 核テロなどで 米最高裁判事

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ワシントン(CNN) 米連邦最高裁判所のアントニン・スカリア判事は12日、拷問実施の是非に関する見解を示し、状況次第では一概に否定出来ない側面があると述べた。スイスの国営ラジオとの会見で表明した。

最高裁で保守派の中心人物として知られる判事は、「拷問は悪いと人々が単純に断定するのは非常に安易」と指摘。拷問を容易に退ける欧州のリベラル派の独善性も非難した。

その上で、米ロサンゼルスに数百万人の住民死亡を起こしかねない核爆弾が隠され、その場所を知っている人物を問い詰める仮定の事態に言及。「この人物から情報を引き出すために極端な手段の行使は出来ないと明快に考えるのだろうか」と問い掛けた。

米国では先に、ブッシュ前政権のもとで中央情報局(CIA)がテロ容疑者に行った過酷な拷問の実態について調べた議会報告書が公表され、情報入手に効果的ではなかったなどと結論付けていた。この報告書は米国内外で論議を呼んでいた。

スカリア判事はまた、死刑制度に関する見解も表明。スイスでの死刑復活の運動が同国が加盟する国際機構「欧州評議会」の反発などで失敗したことは「非常に好ましくない」と述べた。

「人権はこうあるべきとする社会の考え方はそれぞれの社会に委ねられるはずだ」と主張。「この判断を外国機関だけでなく、判事が集まる外国機関に任せるのは非常に馬鹿げている」と説いた。

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