空爆逃れてイエメン脱出、「地獄の航海」経てアフリカへ
カシムさんの息子のモハメドさんはこの航海を、「地獄に飛び込んだようなもの」だったと形容する。「女性たちは激しい吐き気に見舞われた。あまりに悲惨な光景だった」
5時間かかってようやくジブチ北部に到着した。政府はオボックに仮設避難所を設置しており、今後さらに数千人の難民が押し寄せると国連は予想する。
カシムさん一家は間もなく、郊外にあるビニールテントに移らなければならないという。イエメンに残してきた2人の娘とは連絡が取れず、耐えられないほどの不安が募る。ひざの上の孫娘に目をやって、「もう泣き止むことができないのかと思った。その恐怖は一生付いて回るかもしれない」とつぶやいた。