チュニジアでホテル襲撃、37人死亡 ISISが犯行声明
(CNN) チュニジア北東部のスースで26日、海岸沿いの観光ホテルが銃を持った男に襲撃され、少なくとも37人が死亡、36人が負傷した。同日には中東クウェートでもシーア派モスク(礼拝所)が襲撃され27人が死亡し、いずれの事件でもイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行声明を出した。フランス・リヨン近郊でも同日にテロ事件が発生し、世界各地でテロへの警戒が高まっている。
チュニジア保健省によると、殺害された37人の多くは、浜辺で遊んでいるところを襲撃された。各国当局によると、国別の内訳で判明しているのは、英国人が5人、ベルギー人が3人、ドイツ人が1人、アイルランド人が1人のほか、フランス人もいるという。
チュニジアの内務省は、襲撃犯は男1人で、死亡したとしている。目撃者の間では襲撃犯は複数いたとの証言もあり、内務省も当初は3人の犯行としていた。
内務省の報道官によれば、襲撃犯は学生で、付近の大学で工学の修士号を授与される予定だった。名前については明らかにしていない。
ISISは襲撃犯を「アブ・ヤフヤ・キラワニ」という男だと特定しているが、襲撃犯としてネット上に掲載された男の写真について、目撃者は実際の犯人と同一人物かは断言できないという。
複数の米当局者は、今回の襲撃について、ISISに感化された事件であるものの、ISISから直接の指示は受けていないとの見方を示した。