モルドバでウランなど核密輸を3度阻止、米FBI支援で
(CNN) 旧ソ連のモルドバのオレグ・バラン内相は7日、米連邦捜査局(FBI)がモルドバでのおとり捜査などで過去5年で3度にわたり核や放射性物質の密輸阻止を支援していた事実を明らかにした。
この捜査の推移に詳しい米治安執行機関当局者は、密輸の企てにイスラム過激派は絡んでいなかったと述べた。ただ、核物質が「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」などの過激派に売却される懸念があったとも明かした。
モルドバでの事例は、兵器転用の恐れもある核物質が闇市場で売却されることを防ぐ努力の一端を垣間見せたとも説明した。
同国での事件摘発は、AP通信が最初に報じていた。
米国務省のカービー報道官は、モルドバでの事件捜査でロシア当局とも協力したと述べた。捜査の詳細や続行の有無などは明らかにしなかったが、今回のような問題はロシア当局と通常連絡し合っていると語った。
米下院情報委員会に所属する議員は、米政府当局者は長年、核物質などが旧ソ連諸国から流出する事態を懸念してきたと指摘。この懸念は現在だけでなく、将来も続くと述べた。