米ロ、シリア・アレッポへの攻撃巡り非難の応酬
(CNN) シリア北部アレッポをめぐる戦いが激しさを増すなか、米軍とロシア軍の高官は12日までに、短文投稿サイト「ツイッター」で激しい論戦を展開した。ロシア側が米軍がアレッポを攻撃したと主張したのが論戦の発端となった。
ロシア国防省は11日、「昨日13時55分、米軍のA10攻撃機2機がトルコ領内からシリア領空に入り、市内の目標を攻撃した」とツイート。
一方、シリアで過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」掃討作戦を展開する米国主導有志連合のウォーレン報道官も、ツイッターで応戦。「ロシアのツイートは誤りだ。ロシアの空爆は無謀で無差別的な上、その戦略は近視眼的だ」と述べた。
だがロシア国防省はウォーレン報道官に対しても批判を展開。「ウォーレン大佐は失望するだろう。ロシア機は昨日、アレッポ周辺で活動していない。最も近い目標でもアレッポから20キロ離れていた」と述べた。
米国防総省は、米軍機がアレッポ一帯に接近したことは皆無だと主張。ウォーレン報道官は11日、「アレッポ一帯で10日、有志連合の空爆は行われていない。有志連合がこの地域に航空機を展開したとする主張はねつ造だ」と述べた。
アレッポをめぐっては、ロシアが先週、「テロリストの施設」1900カ所を標的に攻撃を行ったと主張。だが米国などは、ロシアの空爆により食料や人道物資の搬入が困難になったとしている。