EU残留支持の英議員、銃撃され死亡 国民に衝撃
警察は同日夕、バーストールにあるメア容疑者の自宅を捜索した。近所の住民によれば、同容疑者は長年1人暮らしをしていて、定職には就いていない様子だったという。
英国ではEU残留の是非を問う国民投票を1週間後に控えて残留派と離脱派の論戦が激化。主張に虚偽やねつ造があるとして、双方の議員に対する国民の批判も高まっていた。
殺害されたコックス議員はEU残留を支持。前日の15日には夫が2人の娘を連れてテムズ川にボートを浮かべ、EU残留を訴えるキャンペーンを展開していた。
事件を受けて、両陣営とも16日の運動を中止すると発表した。
EU離脱を支持する極右政党「ブリテン・ファースト」は、事件への関与を否定する声明を発表。「こうした行為を奨励したことはない」と強調している。
キャメロン首相は同日ジブラルタルで予定していたEU残留を訴える集会を中止。「彼女は大きな心を持った非常に思いやりのある議員だった。地元にとって、議会にとって、そして院内を通じてのスターだった」とコックス議員をしのんだ。
フランスのオランド大統領や、米国務省のカービー報道官も哀悼の意を表した。