シリアでロシア軍ヘリ撃墜、5人死亡
ヘリ撃墜の犯行声明は出ていない。ロシア側も何者による犯行とみられるかは言明していない。
イドリブでは、国際テロ組織「アルカイダ」傘下からの離脱を宣言して「シリア征服戦線」に改名したばかりの旧「ヌスラ戦線」をはじめ、アサド政権と敵対する武装勢力が盛んに活動している。
アレッポでは最近、反体制派が支配する市東部を政権軍が包囲。国連の推計によると、20万~30万人の住民が物資の供給を断たれ、深刻な人道危機に陥っている。一部の地区では80日以上も戦闘が続き、死傷者は計6000人に上っている。
シリア、ロシア両政府は物資供給と住民脱出のために3つの回廊を設けたとしているが、CNNの現地情報筋によると住民らは政権側の報復を恐れて逃げ出せずにいるという。
国連児童基金(ユニセフ)によると、アレッポ市内では先月23日から24日にかけ、病院4カ所と血液センター1カ所が空爆を受けた。市内唯一の小児病院では保育器への酸素供給が停止し、生後2日の新生児が死亡した。
シリアでは今年2月にアサド政権と反体制派の間で停戦が発効したものの、ヌスラ戦線や過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」はこれに含まれず、違反行為も続発。停戦はアレッポ包囲とともに事実上、完全に崩壊していた。