シリアでロシア軍ヘリ撃墜、5人死亡
(CNN) ロシアの国営メディアによると、シリア北西部イドリブ県で1日、北部の都市アレッポに支援物資を届けたロシア軍のヘリコプターが撃墜され、乗っていた5人が全員死亡した。
ロシア軍にとっては、昨年9月にシリア空爆を開始して以来、同国で1度に出た死者数で最悪の規模となった。
ロシア国営テレビによると、基地へ戻ろうとしていたMi8輸送ヘリが地上からの攻撃で撃墜された。ペスコフ大統領報道官は国営スプートニク通信に「国防省からの情報によると、ヘリの乗員は地上の犠牲者を最小限に抑える操縦を試みた末に英雄的な死を遂げた」と語った。
現場の映像には、炎上する残骸の周りを数十人の男たちが取り囲んで歓声を上げ、携帯電話で撮影したり、「神は偉大なり」と叫んだりする姿が映っている。
残骸のかたわらには、ロケット弾の発射装置が空の状態で横たわっているのが見える。ヘリが本当に支援物資を運んでいたのかどうかが疑問視されるが、英軍事誌ジェーン・ディフェンス・ウィークリーのジェレミー・ビニー氏は「発射装置と物資の両方を載せていた可能性はある。飛行の初期の段階でロケット弾を発射していた可能性もある」と指摘した。
欧米諸国の指導者らの間では、ロシア軍のシリア空爆はアサド・シリア政権への支援が目的との見方が強い。