米空母ロナルド・レーガン艦上(CNN) 来日したペンス米副大統領は19日、米海軍横須賀基地に停泊中の空母ロナルド・レーガンの艦上でCNNの単独インタビューに応じ、米国が近い将来、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との直接交渉に応じる予定はないと強調した。
ペンス副大統領はインタビューの中で、「北朝鮮から聞く必要があるのは、核兵器と弾道ミサイル開発計画を打ち切り、最終的には廃棄するという言葉のみ」と断言した。
就任前のトランプ大統領は、金委員長との会談にも前向きな姿勢を示していた。しかしペンス大統領は北朝鮮との直接交渉の可能性について、「現時点ではない」と言明。「トランプ大統領の政策は、この地域の同盟国である日本や韓国、世界各国、そして中国の支持を結集させることだ」と話している。
これに先立ちペンス副大統領は、ロナルド・レーガンの甲板で兵士約2500人を前に演説。CNNのインタビューでは「素晴らしい兵士や水兵や海兵隊員に会い、米国のこの地域におけるプレゼンスがトランプ大統領のリーダーシップの下で一層強固になると確信した」と振り返った。
今回のアジア太平洋歴訪では北朝鮮への対応に焦点を絞り、これまでの演説で「戦略的忍耐の時代は終わった」と強調してきた。「約束破りの日々、そして世界と交わした合意期限引き延ばしの日々は終わった」とペンス副大統領は語っている。
ペンス氏はまた、北朝鮮が16日にミサイルを発射しようとして失敗に終わった経緯を巡り、米国が北朝鮮のミサイル実験を阻止するためにサイバー技術などを使った可能性について質問され際には直接的な返答を避けた。
ペンス副大統領は、「我が軍の電子およびIT能力についてはコメントできない」と発言。「私に言えるのは、(北朝鮮のミサイル発射が)失敗したということだ。あれはさらなる挑発だった。そしてそれは終わらせなければならない」と強調。米軍がサイバー技術を使って北朝鮮によるミサイル発射を阻止したのかどうかについては肯定も否定もしなかった。