ウイルス性の出血熱、マールブルグ病の流行宣言 ウガンダ
それでも病院や葬儀の場で数百人がウイルスに接触した可能性は残る。
米国感染症学会によると、マールブルグ病のウイルスはエボラウイルスと同じ科に属し、血液や体液を介して感染する。血液に直接触れた場合のほか、患者の体液が付着した衣類や寝具を通じて感染することもある。
感染した場合の潜伏期間は2日~21日。発症すると高熱、激しい頭痛、極度の倦怠(けんたい)感などの症状が出て、5~7日後には出血が始まり、悪化すると死に至る。複数の部位からの出血を伴うこともある。
患者はやせ衰えて目が落ちくぼみ、無表情になる。WHOは「幽霊のような姿」と形容している。死亡率は平均で約50%に達する。マールブルグ病が最初に発見されたのは1967年で、ドイツとセルビアで同時に流行が発生した。これまでの流行による致死率は、ウイルス株や保健当局の対応によって24~88%と幅がある。現時点でマールブルグ病の治療法は存在しない。