イラン大統領、「今すぐ」対米交渉の用意あると表明 制裁再開控え
ワシントン(CNN) イランのロハニ大統領は6日、国営テレビのインタビューで、トランプ米大統領と「今すぐ」対話する用意があると表明した。インタビューの様子は、米国による対イラン制裁の再開を数時間後に控える中で放映された。
ロハニ師はこの中で、米国との対話について「前提条件は付けない。米政府に意欲があれば、すぐにでも始める」と説明。「真摯(しんし)な姿勢さえ伴っていれば、イランは常に対話と交渉を歓迎してきた」とも述べた。
一方、この提案について問われたボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、「プロパガンダ」の可能性があるとして一蹴。そのうえで、トランプ氏は「一貫して」北朝鮮やイラン政府との交渉に意欲を示してきたと主張した。
ロハニ師は対話の用意を表明する一方、トランプ氏については信頼できない人物との懸念を示し、トランプ氏がイラン政府との以前の対話や、地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」などの国際協定から離脱してきた点を指摘した。
ロハニ師はさらに、対話開始の前に米国による制裁の緩和を求める構えも示し、「相手や敵の腕にナイフを刺しておきながら対話したいと言うのであれば、まずはナイフを取り下げてから交渉の席に着かねばならない」と述べた。
トランプ政権が制裁を強化し、対イランの言動を強硬化していることについては、11月の中間選挙が近づく中での国内向けのポーズという側面もあると示唆した。
トランプ政権は6日、対イラン制裁の再開を発表。米東部時間の7日午前0時1分に発動した。