中国の公務員はなぜウイグル族の家庭を喜んで占拠するのか
多くの「親戚」は、イスラム教徒の再教育に自分の時間とエネルギーを犠牲にしているとの認識で、その結果ウイグル族やカザフ族の「小さなきょうだい」から好意的に受け入れられる未来が来ると信じていた。イスラム教徒の隣人の視点から自分たちの行為の影響を捉えることは不可能だった。
ドイツ出身のユダヤ人哲学者、ハンナ・アーレントが数十年前に他の国であった大規模弾圧のシステムについて観察したように、ウイグル族の自由が制限された状況は権力を持つ側が「職務をこなした」結果だ。漢族の「親戚」が自分たちの行為に向き合う日が来るまで、国家主導の人間構築プロジェクトへの抵抗について考えを巡らす日はこないのだろう。
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本記事は米ワシントン大学のダレン・バイラー講師(社会文化人類学)によるものです。同氏はウルグル族の追い立てや文化を研究しています。この記事における見解はバイラー氏個人のものです。