欧州への不法入国者数、昨年は5年ぶりの低水準 ピークから9割減
(CNN) 昨年1年間に欧州へ流入した不法入国者数は推定約15万人と、5年ぶりの低水準にとどまり、ピークの2015年からは92%も減少したことが分かった。
欧州連合(EU)の専門機関、欧州対外国境管理協力機関(フロンテックス)が統計をまとめ、4日に発表した。
特にリビア、アルジェリア、チュニジアから中央地中海ルートを通り、イタリアへ渡る難民らが激減。昨年1年間に不法入国が見つかった例は17年に比べ、80%減の2万3000人余りにとどまった。
イタリアでは対難民強硬派のサルビーニ副首相兼内相が昨年6月、難民船の受け入れ拒否を表明。同氏の主導で移民・難民への規制を強化する新法も成立した。
一方、モロッコから西地中海ルートでスペインへ渡る難民らは2年連続で倍増し、5万7000人に達した。
サハラ砂漠以南のアフリカ諸国出身者が大半を占めるが、ここ数カ月はモロッコ人も増えているという。