北アイルランドで暴動、記者が撃たれ死亡 テロ容疑で2人逮捕
ロンドンデリー(CNN) 英領北アイルランドの警察は20日、西部ロンドンデリーで女性記者が銃で撃たれ死亡した事件に関連し、18歳と19歳の容疑者をテロ行為の疑いで逮捕したと発表した。
フリーの著名ジャーナリスト、ライラ・マッキーさんは18日夜、ロンドンデリーで起きた暴動の現場で撃たれ、まもなく死亡した。29歳だった。
マッキーさんは北アイルランドの中心都市ベルファスト生まれで、米誌「アトランティック」や米ニュースサイト「バズフィード」に記事を書いていた。
警察は、カトリック系の過激派組織「アイルランド共和軍(IRA)」の分派組織「新IRA」による犯行との見方を示している。
警察幹部は20日の会見で、マッキーさんを撃った人物は無差別に発砲したと断定した。
警察が公開した銃撃現場の映像には、マッキーさんが暴動の様子を撮影しようと携帯電話を掲げた姿が映っている。銃を持った1人が発砲し、警察車両の近くに立っていたマッキーさんに弾が命中したとみられる。
ジャーナリストのライラ・マッキーさん/From Facebook
警察はこの日、21日のイースター(キリスト教の復活祭)前後にIRA系組織が銃や爆弾による攻撃を計画しているとみて、ロンドンデリーを捜索。これに抵抗する集団が警官らに50本以上の火炎瓶を投げ付け、警察車両2台を乗っ取って放火するなどの暴動を起こしたという。
北アイルランドでは、英国の欧州連合(EU)離脱による影響をめぐり、宗派対立が再燃するとの懸念が指摘されている。