エクアドル、同性婚を合法化へ 裁判所が現行法に違憲判決
(CNN) 南米エクアドルの憲法裁判所がこのほど、同性婚を認める判決を言い渡した。カトリック教徒が多数を占める同国で、LGBTQの権利を認める画期的な判決だった。
判決は首都キトの憲法裁判所で12日に言い渡され、裁判官5対4の多数判決で法改正を支持。結婚に関する現在の法律は差別的だとして違憲と認定、同性のカップルにも平等な権利を認めなければならないと指摘した。
一方、反対意見を表明した4人の裁判官は、憲法改正は裁判所ではなく政府によって決定され、承認されなければならないとした。
憲法に詳しい弁護士によると、同国の結婚制度にかかわる法改正は、正式な手続きとしてはエクアドル国会が行わなければならない。しかし12日の判決には拘束力があり、憲法裁判所が地方自治体に通達すれば、すぐにも同性カップルが結婚できるようになる。憲法裁判所の通達は10日以内に行われる。
国会にはその後、結婚を男女間のみの結びつきと定めた現行の婚姻法の改正案が提出され、可決される。
今回の裁判では同性カップル2組が憲法裁判所に訴えを起こし、結婚する権利を認めるよう求めていた。
裁判所前には12日、LGBTQの活動家や支援者が集まって、平等な結婚の権利を訴えてきた長年の運動の勝利を祝った。
南米ではアルゼンチン、ブラジル、コロンビア、ウルグアイなどが同性婚を合法化している。