独スキー場でコロナ流行、ロッジ勤務の米国人から感染拡大か
(CNN) 独南部バイエルン州のミュンヘン郊外に位置するスキー場周辺で新型コロナウイルスの感染者が急増し、ロッジに勤務する米国人が感染源となった可能性を当局が調べている。
ミュンヘンの州検察は14日までに、この米国人を過失傷害の疑いで調べていることを明らかにした。
米国人の名前は公表されていない。スキー場のあるガルミッシュ・パルテンキルヘンの当局者によると、この人物は米軍がレクリエーション施設として運営するロッジに勤務していた。
最近ドイツ国外へ旅行して同州に戻った後、新型ウイルス感染の症状が出ていたにもかかわらず周囲の人々と接触した。
旅行先の国は不明だが、米国ではないという。検査を受け、結果が出るまで外出しないよう指示されたが従わなかった。陽性反応が出てからは隔離されている。
ロッジではこの後、24人が陽性反応を示した。ガルミッシュ・パルテンキルヘン全体でも感染者が急増し、11日だけで33人の新規感染者が報告された。
同当局者は、新型ウイルスの流行最盛期をしのぐ人数だと指摘。14日のインタビューでは「検査所を大幅に増やし、結果が出るのを待っている。この人物が何人にうつしたのかはわからないが、感染力のある状態で出歩いていたのは確かだ」と語った。
市内では人口10万人当たりの1週間の新規感染者数が55人と、国が定める50人の基準を超え、感染対策の制限措置が強化されている。バーの営業は午後10時まで、パーティーの参加人数はこれまでの200人から100人に、屋内での会食は10人から5人に制限された。勤務先のロッジは14日から2週間の休業を発表した。
バイエルン州のゼーダー首相も14日の会見で、州内の感染者が増えているとの警告を発した。