英で発見のコロナ変異種、従来種より高い致死率か ジョンソン首相発表
(CNN) ジョンソン英首相は22日、英国で最初に見つかった新型コロナウイルスの変異種について、従来種より致死率が高い可能性があると明らかにした。
ジョンソン氏は記者会見で、「変異種は感染拡大のスピードがより速いだけでなく、より高い死亡率との関連が強い可能性を示す証拠がある」と指摘。そのうえで、英国で現在使われている2種類のワクチンは従来種にも変異種にも引き続き有効だとの見方を示した。
続けて英政府のバランス首席科学顧問が、ジョンソン氏の言及した証拠について詳しく説明した。
それによると、従来種で入院した患者と比べた場合、変異種の入院患者の死亡リスクが高い様子は見られない。しかし全陽性者のデータを見ると、変異種の感染者は従来種に比べてリスクが高いとの証拠があるという。
バランス氏は今のところ証拠は強力ではなく、データにも不確実性が残るとしている。
年齢別で見ると、60代の男性の場合、従来種では感染者1000人のうち約10人が死亡すると予想されるが、変異種では死亡者が約13~14人に増える可能性がある。他の年齢層でも同様のリスク増加が見られるという。
この変異種はイングランド南東部で最初に見つかった。バランス氏によると、従来種よりも感染力が30~70%高いとみられている。
英政府の22日のデータによれば、英国では過去24時間に新型コロナ関連で新たに1401人が死亡し、21日の1290人から増えた。陽性判定から28日以内に死亡した患者の累計数は9万5981人となっている。