インドのコロナ感染拡大、与党指導者「責任は我々にある」
(CNN) インド与党「インド人民党(BJP)」の報道担当者、ナレンドラ・タネジャ氏は4月29日、国内で新型コロナウイルスの第2波が猛威を振るっている状況に触れ、責任は「まず第一に」政府にあるとの認識を示した。
タネジャ氏はCNNのクリスティアン・アマンプールに対し、「政権の座にあるのは我々であり、我々がインド政府だ。従って良いことも悪いことも、何であれ我々が責任を負う。我々はあらゆるレベルで最善を尽くしている」と述べた。
ただ、現在の危機は予測できなかったとも主張。「2月当時、多くの研究者や医者は多かれ少なかれ同じ見解だった」とした。
そのうえで「明らかに何かが誤った方向に進み、我々は『津波』に見舞われた」とし、「あなたも知っているように、当事者は把握できないのが普通だ。大半のケースでは要因の8~9割は外部のものだろう」との見方を示した。一方で、「誰かのせいにはしたくない。政権の座にあるのは我々だ。我々に責任がある」と改めて述べ、現在は人命を救う方法の模索に注力しているとした。
インドでは現在、新型コロナの感染拡大が世界最悪の規模に達しており、保健省によると、29日には37万9257人の新規感染者が報告された。死者も3645人と、1日あたりで過去最多となっている。未報告の死者や感染者が多数いる可能性もある。
米ワシントン大学の保健指標評価研究所(IHME)の予想モデルによると、インドの1日あたりの死者は5月半ばまで増え続ける見通し。ピーク時の死者数は1万3000人以上と、現在の死者数の4倍以上になる可能性がある。
インド東部の西ベンガル州では3~4月、州選挙を前に複数回にわたって大規模集会が行われており、集会を開催したモディ首相やBJPに批判が寄せられている。29日は最終投票日で、同州での投票は既に締め切られている。