G7外相が共同声明、台湾との緊張高めないよう中国をけん制
香港(CNN) 主要7カ国(G7)の外相は5日、共同声明を発表し、台湾へのより一層の関与を呼び掛けたほか、中国に対しては、台湾海峡の緊張を高めないようけん制した。中国は先ごろ、台湾周辺で軍事演習を行っている。
G7外相は「台湾海峡の平和と安定の重要性」についても強調し、台湾海峡問題の平和的な解決を促した。
共同声明では、緊張を高め、地域の安定性と国際的なルールに基づいた秩序を弱体化させる可能性のあるあらゆる一方的な行動に強く反対するとし、地域の軍事化や抑圧、威嚇に関する報道について深刻な懸念を表明すると述べた。
G7外相はまた、台湾の世界保健機関(WHO)の年次総会への「意味のある参加」を支持した。台湾は長い間、総会への参加を望んでいた。台湾は新型コロナウイルスに対して効果的な対応をしたものの、中国政府の反対により、総会に参加することができなかった。
台湾と中国との緊張はここ数カ月間で高まっている。中国政府は台湾周辺で空軍や海軍の演習を行っている。中国共産党は台湾を領土の一部とみなしており、必要ならば武力も使って「再統一」する考えを明らかにしている。
G7外相が中国に対して強いメッセージを送った問題は台湾だけではない。G7外相は、新疆ウイグル自治区やチベットでの人権侵害や虐待のほか、香港の投票制度の民主的な要素の弱体化についても指摘した。