保護区から逃げた15頭のゾウ、破壊繰り広げながら500キロ踏破 中国
(CNN) 中国では、自然保護区から昨年逃げ出した15頭のゾウの群れが、作物を踏み荒らすなどして100万ドル(約1億1000万円)以上におよぶ被害をもたらす大騒動を巻き起こしている。
国営新華社通信によると、ゾウたちは同国南部の雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州にある自然公園から、人口260万人の都市・玉渓まで、500キロの道のりを、破壊の爪痕を残しながら踏破。
すみかである自然保護区を後にした理由は明らかになっていない。ゾウたちは移動中、412件の物損事故を引き起こしており、被害総額は110万ドル(約1億2000万円)前後に上ると、新華社通信は報じている。同省の元江県および石屏県だけでも、56ヘクタールの農地が荒らされたという。
ゾウたちはまた、地元住民に対しても深刻な混乱をもたらしており、先月27日には峨山県で、ゾウたちが街路を6時間にわたってうろついたことから、住民らに対しては屋内にとどまり、歩行者や車両は街から避難するようにとの命令が発出された。