タリバーン、アフガン州都の半数を制圧 首都カブールへの進撃加速
アフガニスタン・カブール(CNN) アフガニスタンの反政府勢力タリバーンは13日、南部カンダハルに続き複数の州都を制圧し、これで国内の州都の半数がタリバーンの支配下に入った。首都カブールへの進撃が加速している。
アフガン国会の議員は13日、CNNの取材に、カンダハルが制圧されたことを明らかにした。同市は数週間にわたってタリバーンに包囲されていた。
その後、戦闘員が他の複数の都市を掌握し、CNNの分析では国内34州都のうち17都市がタリバーンの支配下に入った。いずれの都市もここ1週間のうちに制圧された。
タリバーンは伝統的に反タリバーン勢力の牙城(がじょう)となっている北部で支配地を拡大している。13日にはロガール州の州都も陥落し、現在はカブールから100キロ以内の町や地域がタリバーンの支配下にある状況だ。
タリバーンは13日の声明で、カンダハルの知事庁舎や警察本部、その他の重要施設を掌握したと発表。「数百の武器や車両、弾薬を押収した」と述べた。
幹線道路3本の合流点に位置するカンダハルは戦略的重要性が高く、以前は米軍の作戦拠点となっていた。同市の制圧はタリバーンにとって現時点で最も重要な戦果となる。
タリバーンによる支配地拡大の大半は、5月に米軍撤収が始まって以降に発生した。米軍は8月下旬に撤収完了を予定している。
直近の情報分析に詳しい米政権高官は11日、CNNに対し、カブールは30~90日以内にタリバーンの手に落ちる可能性があると述べていた。