学校閉鎖が600日以上、両親ら再開求め嘆願 ニューデリー
(CNN) インドのデリー首都圏内に住み就学児童らを抱える両親グループが、新型コロナウイルス禍に伴う休校が通算600日以上に達している学校の授業再開を求める嘆願運動を展開し、1600筆以上の署名をこれまで集めた。
両親グループは、首都圏政府のシソディア副首相に会った後、学校再開を促したとする声明も発表した。同グループの参加者はCNNの取材に、陳情活動が出来るレストラン業界などと異なり子どもたちには意見を発すべき力も投票権もないとし、誰かが彼らに変わって代弁する必要があると主張した。
首都圏内で新型コロナの感染拡大を受け、学校が最初に閉鎖されたのは2020年の3月1日。21年11月1日には多くの学校への通校が認められたが、16日後に大気汚染などが原因で再び閉鎖された。
同年11月と12月初旬には生徒の受け入れを始めたが、新型コロナの第3波の到来を受け休校にまた追い込まれていた。
シソディア副首相は両親グループの嘆願運動などを受け、「過度の予防策は子どもたちを傷つける。学校を今、開かなかったら1世代の子どもたちが置きざりにされる」とツイッター上で説明。首都圏政府は緊急事態管理当局に学校再開を勧告する方針を明らかにした。
インドの新型コロナの感染規模は世界的に見ても深刻で、米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、累計の感染者数は今月29日時点で4000万人以上、死者は49万人以上。デリー首都圏で今月26日に判明した新規感染者数は7498人。ただ、地元の公衆衛生報告によると2万人以上を示した今月内の一時期からは落ち込んでいた。