ロシア軍が残した爆弾・死・破壊、帰還目指し不発弾処理 ウクライナ首都近郊
オパナセンコさんは首都近郊の別の場所で、裏庭で見つかったという爆弾をCNNに示した。爆弾はチューブ形で先端部が赤く、反対側にはヒレのようなものが6枚付いていた。
「航空機から投下されたクラスター爆弾の一部だ。1発の爆弾にこんなものが約50発入っている」(オパナセンコさん)
「これは人を殺すことを目的とした非常に爆発力の強い破片爆弾だ。人を殺すためだけに設計された」。オパナセンコさんはそう語ると、この爆弾を撤去した。
オパナセンコさんの処理班は、首都周辺でこうした爆弾を数発発見しているという。
ロシア軍は、ウクライナで民間人を狙ってクラスター爆弾を常用しているとして非難の的になっている。ウクライナの国連人権監視団は今月に入り、ロシア軍が人口密集地で少なくとも24回、クラスター爆弾を使用したという信頼できる情報が入ったと指摘。ミシェル・バチェレ国連人権高等弁務官はスイスのジュネーブで開かれた国連人権理事会で、そうした行為は「戦争犯罪に当たる可能性がある」と述べた。
キーウ地域の住民は、新しい現実を受け入れ、打ち砕かれた生活を再建しようとし始めている。
地元自治体によると、住民は約3万人が帰還して、一部の商店なども営業を再開、交通量は大幅に増えた。市内の幹線道路にあった軍の検問所は撤去され、公共交通機関も一部が運行を再開している。
破壊された戦車などの残がいを含むがれきを道路から撤去する作業も続く。