ロシアに情報売るスパイを逮捕、おとり捜査に同行 ウクライナ東部
捜査員は容疑者に、携帯電話を押収すると告げる。
「拘束されたことを誰に連絡する?」と捜査員が尋ねると、「母親に」と容疑者。番号は携帯電話に入っていると説明した。
その後、容疑者の男はSBUの車に乗せられ去って行った。逮捕を主導した前出の人物は容疑者について、ここから西に位置するドニプロまで連れて行かれ、裁判を受けることになると話す。本人のスパイ行為が死者や「重大な結果」の発生につながったことが証明されて有罪になれば、終身刑が言い渡される可能性もあるという。
「ミサイルが飛んでくる座標は、こうした犯罪者たちが送信したものだ。人々はこうしたミサイルのせいで死ぬ。我が国の兵士も、民間人も殺される」と、同人物は強調した。
そのうえでこうした裏切り行為に対し、個人的な怒りを抑えるのは難しいとも告白。スパイを逮捕するたび、数週間にわたるロシアの爆撃で住む場所を奪われ、全てを失った自らの愛する人たちや親類のことを思い出すと語った。
またクラマトルスクの鉄道駅についても毎回記憶がよみがえるという。4月にロシアが行った同駅に対する爆撃では少なくとも50人が死亡した。